2000年03月15日

【購入記その10】レガシィを試乗しにスバル店へ行く(前編)

前回は、レガシィの目玉装備であるADA(Active Driving Assist)が単体ではいかほどなのか、私的に調べた結果をレポート致しました。
今回は、前々回に予約したレガシィツーリングワゴンの試乗を果たしにスバル店へ行った時の模様を、前編、中編、後編の三回に分けてレポート致します。


             ◇◆◇◆◇◆


12月26日の午後、私は、件のスバル販売店を予定通り訪ねました。

さっそうと店に入ろうとしたところ、トラブルが発生しました。
入り口は自動ドアなのですが、前に立っても開かないのです。(汗)

自動ドアのトラブルの大半は、センサー不良にあります。
私は、立ち位置を変え、センサーに手をかざしてみました。
すると、入り口は開きました。
これで事無きを得ましたが、店に着くや否やトラブルに遭い、少しばかり気分を斜めにして(笑)入店しました。


【私】
●●と申しますけど、営業のMさんはいらっしゃいますか?

【店員】
●●さまですね。
Mから話は聞いております。
こちらへどうぞ。
(テーブル席へ案内される)
少々お待ち下さい。

【私】
はい。
(着座する。)
(Mさんがサービス工場から小走りでこちらへ向かっているのが見える。)

【Mさん】
いらっしゃいませ!
お待ちしてました!

【私】
どうも。(笑)
忙しそうですね。

【Mさん】
いえいえ〜。
ちょうど今、お客さまへお納めする「濃いシルバー」の(レガシィ)TW(ツーリングワゴン)が入ってきたので、(サービス)工場へ見に行っていたんです。

【私】
そうなんですか。
レガシィは、販売が好調なのですね。(笑)
ところで、今日は、この前電話でお話した通り、色確認、試乗、質問とたくさんメニューがありますが、まずはどれからやりますか?

【Mさん】
まず、色の確認と試乗をした後、質問にお答えしながら商談を行う、というのはどうでしょうか?

【私】
なるほど、そうきますか。(笑)

【Mさん】
●●さんのリクエストは、「濃いシルバー」「薄いブルー」「濃いブルー」の色合いが確認できること、3リッター車が試乗できること、実際にご自宅で車庫入れができること、そして、時間に縛られず色々質問ができること、でしたよね。

【私】
はい。

【Mさん】
本日、ご希望の3リッターの試乗車はご用意できました。
ただ、申し訳無いのですが、色はご希望外の「薄いシルバー」なんです。
そこで、まず、「濃いシルバー」の色合いを、先ほど搬入されたばかりのサービス工場にあるお客さまのお車でご確認いただこうと思っています。
次に、「薄いブルー」の色合いを、裏の車両置き場にある(レガシィ)B4でご確認いただこうと思っています。
そして、「濃いブルー」の色合いを、試乗をかねて△△店へ行き、展示車でご確認いただこうと思っています。
帰路、●●さんのご自宅へお寄りして、試乗車で車庫入れをしていただこうと思っています。
その後、お店に戻り、●●さんに思う存分質問していただこうと思っています。
これでリクエストは全て叶うと思うのですが、いかがでしょうか?

【私】
全く問題ありません。
それでお願いします。

【Mさん】
ご提案をお受け入れいただけてよかったです。(笑)
さらにもうひとつご提案があるのですが、よろしいでしょうか?

【私】
はい、なんでしょう?

【Mさん】
「薄いブルー」は、光の具合によって見え方が変わるんです。
だから、日中の今と夕方とでは、色合いがかなり違うんです。

【私】
へえ、そうなんですか。
面白そうな色ですね〜。(笑)

【Mさん】
はい。
個人的には、とても好きな色なんです。
今は日中ですが、ご自宅で車庫入れを終え店へ戻った時には夕方になっていると思います。
ついては、この「薄いブルー」の色合いを、店を出る前と店に戻った時の二度ご確認いただきたいと思っているのですが、いかがでしょう?

【私】
当然問題ありません。
良いご提案をありがとうございます。

【Mさん】
またもご提案を受け入れていただけてよかったです。
ではまず、サービス工場にある「濃いシルバー」の色合いをご確認いただきます。
どうぞ、こちらへ。
(サービス工場へ向かって先導する。)

【私】
はい。
(Mさんの後をついていく。)

【Mさん】
(サービス工場に着く。)
こちらが「濃いシルバー」です。

【私】
なるほど、「濃いシルバー」というのはこういう色なんですね。
この色はどう捉えればいいのかなぁ。

【Mさん】
この色は、今年の5月に追加された色で、最近よく出ています。
ブラックと比べて傷や汚れが目立ちにくいのが長所です。
「薄いシルバー」よりもシャープなイメージを抱くお客さまが多いです。
そのせいか、比較的若いお客さまが多いです。

【私】
なるほどね。
確かにシャープな感じがしますね。
ただ、フロントから見ると、ライト形状と相まって、ちょっといかつく見えなくもないですね。(笑)。

【Mさん】
そうですねぇ。
ライトがつり上がった形状をしていますしね。(笑)
では次に、「薄いブルー」の色合いをご確認いただきます。
実車の(レガシィ)B4は、裏の車両置き場にあります。
この後、「濃いブルー」を見に△△店へ行きますので、車両置き場には試乗車に乗って行きましょう。
どうぞこちらへ。
(3リッターの試乗車が置いてある所へ案内する。)

【私】
はい。

【Mさん】
(試乗車が置いてある場所に着く。)
試乗車は、ご希望のADA車でないばかりか、ご希望外の色ですが、ADA車に最も近いメーカーオプションが装着してある車をご用意しました。
こちらの車に、ADAシステム、サンルーフ、バックカメラを装着すればADA車です。

【私】
そうなんですか。
じゃあ、ナビはメーカーオプションのが付いているのですね?

【Mさん】
はい。

【私】
それは好都合です。
ありがとうございます。

【Mさん】
いえいえ、本当はADA車がご用意できたらよかったのですが。

【私】
ベストを尽くしてもらえて、とてもありがたいです。
まず、助手席に乗せてもらえますか?
乗り心地はその方がわかりそうなので。

【Mさん】
もちろんですよ。
どうぞ!

【私】
(助手席に乗り込む。)

【Mさん】
(運転席に乗り込む。)

【私】
これは、レザーシートですよね?

【Mさん】
はい、その通りです。

【私】
標準仕様のファブリックと比べると、質感はこちらの方がいいと思っているのですが、実際どんな違いがあるのでしょう?

【Mさん】
一番大きな違いは、シートヒーターの有る無しです。
レザーシート車にはシートヒーターが付いています。
今スイッチ入れますね。

【私】
おお、暖かくなってきた(^^)。
これは、腰痛持ちの私にはいいかもしれないなぁ〜。
でも、レザーシートだと手入れが必要なのかな?

【Mさん】
いえ、手入れは特段要りません。
ファブリックシートのようにホコリやゴミが生地にこびりつくこともないので、たまに湿らせたタオルで拭けば十分です。

【私】
なるほど。
ちなみに、痛みはどうなのかな?
結構痛むものなのかな?

【Mさん】
こぼれたジュースをそのままにしておくとか、汗で色落ちするズボンを履いたまま座る、といった余程のことをしない限り大丈夫ですよ。
ただ、シート下部のプラスチックで囲われている所は、靴などがあたって傷がついたり、黒い擦れ跡がついたりします。

【私】
それって、レザーシートだけの話ですか?
ファブリックシートは傷や擦れ跡がつかないのですか?

【Mさん】
色が黒なので、目立たないだけだと思います。(笑)

【私】
あはは。(笑)

【Mさん】
それでは、裏の車両置き場へ「薄いブルーの」(レガシィ)B4を見に行きましょう。

【私】
はい。

【Mさん】
(試乗車を始動させ、店舗裏にある車両置き場へ向かう。)
(車両置き場に到着する。)

【私】
(助手席から降り、該当のレガシィB4へ近寄る。)
これが「薄いブルー」ですね?

【Mさん】
はい、そうです。
角度を変えて、色々見てみてください。
見る角度によって、色目が結構違うんですよ。

【私】
(角度を変えて色々見てみる。)
本当ですねぇ。
基本的には薄い青なんでしょうが、見る角度によって、黄色みがかかったり、はたまた、緑みがかかったり・・・不思議な色ですね。

【Mさん】
はい、そうなんです。
不思議な色なんです。(笑)
この色は、どうにも言葉で表せないので、実際にご覧になっていただきたかったんですよ。
どうです、カタログや色見本とは全然違うでしょ?

【私】
そうですね。
全然違いますね。

【Mさん】
この色の総販売台数に占める割合は、正直なところ、多くありません。
ですが、実際にこの色をご覧になったお客さまは、かなりの確率でこの色を選ばれています。
欧州車とは異なり、日本車ではあまり見かけないのも魅力のようです。

【私】
うーん。
これはいいかもしれないなぁ。(笑)

【Mさん】
そうでしょう〜。(笑)
夕陽に照らされると、また違った感じで見えるんですよ。
後ほどまた見に来ましょう!

【私】
はい。
是非お願いします!

【Mさん】
では次に、試乗をかねて、△△店へ濃いブルーを見に行きましょう。

【私】
はい。
(助手席に乗り込む)

【Mさん】
(運転席に乗り込み、エンジンを始動させ、△△店へ向かう。)
乗り心地はどうですか?

【私】
足回りが固いと聞いていたけど、特にそうは思わないねぇ。
今乗っているスマートの方がもっと固いよ。
なかなかいい乗り心地だね。

【Mさん】
そうおっしゃっていただけると嬉しいです。
あっ、それから、この先、少々荒れた路面がありますから・・・。

【私】
うん、知ってる。
医療センターの先でしょ。

【Mさん】
そうです。
その前にコーナーが連続していますから、先行車が居なければ、少しスピードを上げて通過してみますね。

(連続コーナーと荒れた路面を通過)

【私】
うーん、なかなかいい感じだね。
ちょっとバタバタ感があるけど、跳ねて挙動が不安定って感じじゃないねぇ。

【Mさん】
そうお感じになりますか。
気に入っていただけます?

【私】
うん。
悪くない。

【Mさん】
この試乗車は、おろしたてなんです。
まだ、200キロも走っていないんです。
もう少し走ってサスが馴染んでくれば、乗り心地はもっとしっとりしますよ。

【私】
なるほど。
それとは別に、エンジンも静かだね。

【Mさん】
そうなんです。
ただ、スバルらしい音がしないと不評でもあるんです。(笑)
回せばいい音がするんですが、回せる所が少ないもので。(笑)

【私】
スバルらしい音って、例の”ドロドロ”って音のことかな。
もしそうなら、あれは好みじゃないからこの方がいいな。(笑)

【Mさん】
そうそう。
このATは、マニュアルでも操作できるんです。
ハンドルにもスイッチが付いているので、シフトレバーを操作しなくても、シフトのアップ・ダウンができます。

【私】
いわゆるティプトロマティックだね。
スマートにも付いているからわかります。
シフトレバーを押すとシフトアップで、引くとシフトダウンなのかな?

【Mさん】
そうです。
今お乗りのスマートにもついているんですか。
それは知りませんでした。

【私】
スマートは、普通のATと違って、クリープのないATなんです。
だから、シフトダウンの時、2回レバーを引いて一気に2速落とせたり、アクセルをあおって回転を合わせると反応が早かったりするんです。
ちなみに、レガシィは、その辺どうなんですか?

【Mさん】
では、やってみますね。
4速から2速に落としてみます。

(実行する)

うーん、4、3、2と順番に落ちるようですね。(笑)
一気には落ちないみたいです。
レガシイのATはクリープする普通のATなので、変速中にアクセルをあおるのは危険です。

【私】
そうですか。
マニュアルシフトの反応も、普通のATだから、まあこんなもんでしょうね。

【Mさん】
反応は、これでもずいぶん改良されたんですよ。
お客さんからのクレームや要望などで、コンピューターのリプロが何度か行われたんです。

【私】
そうなんですか。
それから、このナビは、メーカーオプションだから、走行中は操作が制限されますよね?

【Mさん】
はい。

【私】
制限を解くことはできますか?(笑)

【Mさん】
旧型は、パーキングブレーキにアースを落としたりすればできました。
でも、新型は、車内LANという通信システムになってるんで、旧型と同じようにアースを落とすと、不具合が出るんです。
それなので、どうしても操作制限を解きたいお客さまは、市販品のキットを使っておられます。
ただ、ディーラーとして、立場上、それは推奨できかねますが。(笑)

【私】
そりゃそうですよねぇ。(笑)

【Mさん】
あと、ADA車は車内LANが、より複雑だと思うんですよ。
ミリ波レーダーやステレオカメラが付いてますから。
だから、電装系をいじることはあまりしない方がいいような気がします。
店へ帰ったら、サービススタッフに実際どんなものか聞いてみましょう。

【私】
その方が良さそうですね。
何か付けたらサイドエアバッグ突然開いた、なんてことになったら、シャレにならないですからね。(笑)

(濃いブルーの展示車がある△△店に到着し、車を降りる。)

【Mさん】
店の中に展示してあるあの車が濃いブルーの3リッターTWです。
それから、あそこに停まっている黒い車が3リッタースペックBのTWです。
あれはマニュアルですね。
その隣が濃いグレーの2.0RTW、その隣が濃いブルーの2.0GTスペックBです。
まず、店の中の展示車を見に行きましょう。

【私】
そうですね。

【Mさん】
では、どうぞこちらへ。

(店の中へ入る)

濃いブルーは近くで見ると、いかがですか?

【私】
うん、この色もなかなかいいですね。

【Mさん】
ありがとうございます。
この濃いブルーは結構よく売れています。
最近は、濃いグレーも売れるようになってきましたが、よく売れる色というと、薄いシルバー、白、そして、この濃いブルーなんです。

【私】
そうなんですか。

【Mさん】
はい。
このお店には、色んな種類のレガシィがありますので、細かい所を含めてよくご覧になってください。

【私】
はい。

【Mさん】
まずいきなり細かい所なんですが、このように3リッター車は、ドア下のサイドスカートにクロームモールが入っています。
これは、他のグレードにはありません。
濃色系や薄いブルーはこのクロームモールがはっきり見えるんですが、薄いシルバーは目立たないですねぇ。

【私】
なるほど。

【Mさん】
それと、ヘッドライトも、3リッター車は内部をクローム処理していますが、他のグレードはしていません。
フロントグリルも、3リッター車とGTスペックBはクローム部分が多いんです。
外に各車がありますので、並べてみますね。

(駐車場に各色のレガシィが横並びされる。)

【私】
わざわざありがとうございます。
しかし、おっしゃる通りですね。
こうやって一堂に並べてみると、細かい所が結構違うのがよくわかります。

【Mさん】
そうなんです。
だから、今申し上げたクローム処理部分をどう考えるかで、選ぶ色も結構変わってくるんです。

【私】
そうかもしれませんね。

【Mさん】
完全な濃色系は、サイドモール・ヘッドライトのクローム処理がよく目立ちます。
キラキラ感がありますよね。
逆に、薄いグレーや白は、その辺があまり目立ちません。
落ち着いた感じを好まれるのなら、薄いグレーや白をお奨めします。
薄いブルーは、その中間で、若干控えめに見えるのですが、色味の変化と相まって、時として結構キラキラ見えたりします。

【私】
なるほど。
実物を見て、かえって色選びが難しくなってしまいました。(苦笑)

【Mさん】
お気持ちはわかります。(苦笑)
では、次は、ご自宅で車庫入れを試してみましょう。
今度は、運転なさいますよね?

【私】
はい!


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