2009年04月01日

有吉道夫九段が現役続行を決めた報道コメントから、「好きなコトを長くやり続ける」思考回路と行動習慣を改めて気づかされるの巻

992c7019.jpg渡辺明竜王の初講演を拝聴した記事を書いたところ、将棋熱に火が点いてしまった。(笑)
ついては、最近感動した将棋ネタに関する記事を、できれば(笑)二つ書きたいと思う。

一つ目は、将棋界の重鎮である有吉道夫九段が、名人戦の順位戦最終局に勝利され、御年73歳にして現役続行をお決めになった件に関してだ。
渡辺さんも講演で「すごいこと」と賞賛なさっていたが、私も全く同感だ。
名人戦C級2組 有吉九段が降級免れ現役続行

第67期名人戦(毎日新聞社、朝日新聞社主催)の順位戦C級2組最終戦が10日行われ、引退の瀬戸際に追い込まれていた現役最高齢棋士、有吉道夫九段(73)=兵庫県宝塚市=が高崎一生四段(22)を降し、4勝6敗で同組残留を決め、現役を続行することになった。

有吉九段は岡山県備前市出身。
故・大山康晴十五世名人に師事し、1955年にプロ棋士に昇格した。
強い攻めの棋風から「火の玉流」の異名で呼ばれ、棋聖獲得1期をはじめ、棋戦優勝9回。
今回で通算成績は1079勝983敗。

順位戦は名人戦の挑戦権を争うクラス別リーグ戦で、上からA級、B級1組、同2組、C級1組、同2組の5クラスがある。
その下のフリークラスに降級すれば、65歳定年のため自動的に引退が確定するところだった。

有吉九段は「最後の1局になるかもしれないので一生懸命指した。将棋が好きなので、あと1年指せるという喜びは大きい」と語った。

2009年3月11日付毎日jpから転載
http://mainichi.jp/enta/shougi/news/20090311k0000m040150000c.html

有吉さんのコメントから改めて気づかされたことがある。
それは、「好きなコトを長くやり続けるには、好きなコトをやれること自体に積極的に喜びを見出すのが有効である」、ということだ。

そもそも、なぜ、人は好きなコトを長くやり続けられない(=頓挫する)のか。
元凶は、「上達のジレンマ」にある。

上達の速度は、上達度合いがゼロ又は低い段階(好きになった当初)と、一定の上達を遂げた段階(一定の時間が経った後)とでは、全然違う。
前者の方が、断然早い。
自ら好きになったコトなら、尚更だ。
急勾配の右肩上がり曲線を描いて、みるみる上達していく。
前者に対し、後者は遅い。
正確に言えば、「上達する時は一気に高く上達したりするものの、その前に、上達しているのか否かわからない『足踏み期間』や『低迷期間』が比較的かなり長くある」、ということだ。

人は、前者の場合、「【上達のプロセスに投じたコスト】は【実際の上達度合い】に対して『(全然見合っている/報われている)』」と認識する。
そして、「やりがいがある!」→「楽しい!」→「大好き!」→「もっとやろう!」と肯定感情を募らせ、益々上達していく。
これに対し、後者の場合、「【上達のプロセスに投じたコスト】は【実際の上達度合い】に対して『(見合っていない/報われていない)』」と認識する。
そして、「以前ほどやりがいが無い」→「以前ほど楽しくない」→「以前ほど好きじゃない」→「これ以上続けるのはもういいかな」と否定感情を募らせ、足踏みor低迷したまま頓挫してしまう。

ちなみに、アマチュアゴルファーが「スコア100の壁」で引退する(笑)元凶も、高確率で上達のジレンマだ。
上達のジレンマは、とても身近だ。(笑)

なぜ、好きなコトをやれること自体に積極的に喜びを見出すのが、好きなコトを長くやり続けるのに有効なのか。
上達のジレンマから逃れられる上、継続に有効な「好き」という肯定感情が担保できるからだ。

渡辺さんも、講演でおっしゃっていた。
「僕が今こうして(好きな)将棋が(職業として)指せるのは、幸せなことです」、と。

浜田省吾さんではないが、私たちは、今正に「頼りなく豊かな国」に生きている。
だからこそ、職業であるか否かを問わず、「好きなコトと出会えたこと」と「好きなコトをやれること」に対して、喜びや幸せ、さらに謝意を、積極的に感じて然るべきなのだ。

「好きこそものの上手なれ」。
「継続は力なり」。
いずれも周知の言葉だが、やり切っている人は僅少だ。
私は、有吉さんから授かった気づきを実行し、キャタリストを終生全うしたい。

末筆だが、有吉さんの益々のご成功とご健勝と笑顔を祈念したい。(敬礼)










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