2010年06月22日

「リッツ・カールトンの究極のホスピタリティ(著/四方啓暉さん)」を読み、「ホスピタリティ」の本質を心得るの巻

過日、私は、「リッツ・カールトンの究極のホスピタリティ(著/四方啓暉さん)」を読みました。
プロポーズの劇的な演出や2,000ドルの決裁権といった社外および社内マーケティング事例を仰々しく取り上げているだけの「リッツ・カールトン本」が多い中、本書は、それらを有機的にまとめ、リッツ・カールトンの経営を体系的に解説しており、有意義でした。

本書が有意義だったのには、もう一つ理由があります。
それは、かつてリッツ・カールトン大阪の副総支配人を務められた著者の四方さんが、「ホスピタリティ」を本質的に解説くださっているからです。
P219
利益や効率のみを追求した企業が、面白いくらいに業績を伸ばしていた時代もあったかもしれません。
しかし不況が訪れた現在になって、リッツ・カールトンのような哲学を持った企業の価値観が見直され、「ホスピタリティ」という言葉はサービス産業のみならず、様々な業界におけるマネジメントのキーワードになっています。

ただし、「ホスピタリティ」は、「生き残りをかけて」というような言葉と共に追求されるものではありません。
リッツ・カールトンの根底には、人が人として、「心」を持ってかかわりあう方法を模索する哲学があります。
お客さまとスタッフをはじめとするみんなが幸せになってこそ、成功がある。
全員の幸せを追求する結果として、利益がついてくる。
「ホスピタリティ」は、”生き残る”ためではなく、すべての人々が”ともに”幸せにかかわり合っていくための、生き方を表すものなのです。

「ホスピタリティ」は、通例、「もてなし」とか「心遣い」とか「思いやりの精神」と解釈され、「ホスピタリティ溢れるサービスをしましよう!」などと使われます。
「ホスピタリティ」を否定する人、嫌う人は、殆ど居ません。
けれども、私たちが実生活において「ホスピタリティ」を実感する機会は、僅少です。
なぜでしょうか。

理由の一つは、私たちの多くが「ホスピタリティは他者への施しである」と考えているからです。
人は、得るモノより失うモノを重視します。
「ホスピタリティ」をこのように考えれば、実行できない、結果、実感できないのは当たり前です。

しかし、「ホスピタリティは他者への施しである」と考えるのは、実のところ誤りなのです。
「ホスピタリティ」の本質は、他者に施して無くなる類のものではないのです。
「ホスピタリティ」の本質は、「幸せになる生き方」なのです。
付言すれば、「社会で幸せを享受する思考&行動習性」であり、「他者共々幸せに生きる知恵」なのです。
数多の他者と同じ社会に暮らす私たちにとって、「ホスピタリティ」は「実行するが勝ち」なのです。(笑)

四方さんの「ホスピタリティ」の解釈は、不肖私、目からウロコでした。
私は、この場を借りて四方さんにお礼を申し上げる(礼)と共に、今後も「ホスピタリティ」の実行に励みたいと思います。






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