2011年05月12日

「恋愛経済学/著:勝間和代さん」を読むの巻

一昨日、私は、積読状態にあった(笑)勝間和代さんの著書「恋愛経済学」を読破しました。
昨朝、その感想をツイートした(@kimiohori)ところ予想外に好評なので(笑)、ブログへ転載すると共に、言葉を少し足しておきたいと思います。

「恋愛経済学/著:勝間和代 http://amzn.to/lIo07V 」を読みました秋元康さんとの対談が最も面白く感じると共に、「女性がモテたいなら、男性に『このオンナはセックスできるのではないか』と期待させるのが一番」との提唱に心底ダメ出ししましたw。
http://twitter.com/kimiohori/status/68075032491999232

オトコは、性欲で生きているw青春時代を除き、「セックスできそうなオンナ」に惹かれるのではなく、「セックスしたい(と心のどこかで直感した)オンナ」に惹かれるのです。女子のモテ度の向上は、腕や脚を露出させるだけでは知れていますw。
http://twitter.com/kimiohori/status/68080286415593472

勝間さんは恋愛をシステム化し、持続的成功確率を高めたいようですが、これにもダメ出ししますw。恋愛は、秋元さんが仰る通り、百人百様で、システム化でき得ぬもので、また、持続的成功が趣旨でなければ、趣旨にすべきものでもありません。
http://twitter.com/kimiohori/status/68081989483376640

私が本書を読んで一番違和感を感じたのは、「恋愛は、結婚を決断するためのプロセス/要件/必要悪」的な考えです。
勝間さんが仰る通り、たしかに、人は、恋愛にハマると、リソース(笑)を多く食われ思考が麻痺します。
結婚は、退出コスト(笑)の高い社会制度であり、特定の異性と恋愛した実績やそれによって麻痺した思考は、この制度へのコミット、即ち、結婚の決断を、相当に容易にします。

しかし、先のツイートでも述べているように、恋愛は、そもそも持続的成功を趣旨としていませんし、趣旨にすべきものでもありません。
持続的成功の証として結婚を掲げるのは間違いですし、掲げるべきでありません。

なぜなら、恋愛は、それ自体に意味があるからです。
たとえば、心底惹かれた異性とのセックスから得られる心身の快楽は、高額又は高技術の専門職業者とのセックスから得られるそれらとはもちろん、ビジネスや趣味などの成功から得られるそれらとも、高次に一線を画します。
また、心底惹かれた異性を鏡に気づかされた自分の問題点や課題は、私のようなコンサルタント(笑)に教示を仰いだり、高額なセミナーに参加するよりも、余程正確に理解できるばかりか、解決へ向け確実に動くものです。

勿論、セックスのリスクが男性より女性の方が高い(→女性は男性よりもセックスパートナーを吟味しなければいけない)こと、女性の出産機会が現実的には限られている(→女性は男性よりも一回一回のセックスを大事にしなければいけない)こと、育児が高コストである(→女性は育児コストを負担/応分してくれる男性を選ばなければいけない)こと、もわかります。
けれども、だからといって、持続的成功や結婚が叶わなそうだとか、それらを企図していないからといって恋愛をしない、折角出くわした恋愛機会をスルーしてしまうのは、パンだけ食べて生きるのと等しく、人生の半分、いや大半を無駄にしていると言っても過言ではありません。

私が本書を読んで一番有益に感じたのは、先のツイートでも述べているように、秋元康さんに恋愛の真理を再認識させてもらったことです。
AKB48をはじめ、秋元さんの創作物が古今東西多くの人の心の惹き付けるのは、秋元さんが、恋愛の真理を正確に理解し、真摯に共感なさっている(ひれ伏しておられる)からかもしれません。


★印象に残った秋元康さんのコメント

P221
【勝間さん】
この本は「なぜ恋愛は存在するのか」というところから始めたわけですが、秋元さんも、恋愛は不合理なものだと思ってらっしゃるわけですよね?
【秋元さん】
それはもう、いうまでもない。人間が動物だからってことだよね。そこにはなんの計算もないわけで、あとから人間の脳が発達して、考えることを覚えて、理屈をくっつけたわけですから。つまり、「なぜ恋愛するのか」でも、「恋愛とは何か」でもなく、「初めに恋愛ありき」なんです。

P224
恋愛って、したいと思ってできるもんじゃないし、出会い頭だったりするじゃないですか。「こういう時代になったから、恋愛ってどうなるんだろう」とか、冷静に考える対象じゃない。
恋愛はいかなるものも超えるんです。友達の彼氏を好きになってしまって、「やっぱり友達のことは裏切れない」ってあきらめられるなら、それは恋愛じゃない。「この人でなし!」っていわれようが、「こんなことが世の中にあるんだ」っていわれようが、自分の気持ちに正直にならざるを得ないもの、それが恋愛なんです。

P227
【秋元さん】
だから、それは男性のほうがロマンチストってことだよね。
【勝間さん】
え?
【秋元さん】
この女性は、僕がもしすべてに失敗して、全部失ったあとに出会っても、「あなたと結婚したい」っていってくれると思いたいんだよ。
【勝間さん】
えーとですね・・・男性はそれを、どのくらい信じてるんですか?
【秋元さん】
それは、「うちのお父さんは浮気していない」と信じている世の女性たちと、同じくらいの割合でしょ。

P229
つまり、人間は理屈では説明できないようなことをすることがある、と。恋愛は、その代表例なわけです。その恋愛に安定を求めるとか、「こういう段階だからこうすべき」とかいう法則性を見つけるなんて、無理だってこと。

P234
いや、運も努力も、何もないんだって。恋愛の前にあっては何びともひれ伏すしかないんだって。この人を好きになろうってこともできないし、嫌いになろうってこともできないんだから。
「こんなにいい条件なのに、どうしてこの人じゃダメなの?」って周りがいうような相手が現れても、別のとんでもない女好きの男じゃないとイヤだってことがあるじゃない。それなんだって。

P238
だから、恋愛と戦略みたいなものは、まったく相容れないんだと思う。上手なプレゼンテーションの仕方みたいな本がたくさん出てるけど、プレゼンの仕方で決まるような企画なんて、たかが知れているんですよ。プレゼンが下手くそなやつがプレゼンしても、「これ、おもしろい」っていうのが、力のある企画なんだから。


恋愛経済学
勝間 和代
扶桑社
2011-02-18




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