2004年09月07日

「野球を愛するファンの決起集会」に参加するの巻

586f08ce.jpg「野球を愛するファンの決起集会」なるイベントが日比谷野外音楽堂であるのを知り、ニュースソースの知人と一緒に参加した。

私が入場した時は、ジャーナリストの鳥越俊太郎氏がコメントを述べておられれた。
どうやら、それはゲストコメントだった。
その後、コメディアン&阪神ファンの松村邦洋氏、政治家の蓮訪氏、元ヤクルトの池山隆寛氏・・・・が、プロ野球が(本来)持っている夢や文化、及び、ナベツネ氏の一連の不適切なコメント等をテーマorネタにしながら、近鉄とオリックス並びにダイエーとロッテの合併に反対の意思を表明していた。

ゲストコメントが終わると、挙手により選出されたファンが、ゲストとほぼ同様のコメントを、自らの言葉により衆目の前で熱く叫んだ。
ある方は、「ストライキは、選手だけではなく、〇〇新聞の購読を止める等、我々も行うべきである」と主張した。
またある方は、ナベツネ氏を含む重鎮方を引き合いにし、「プロ野球の運営は真に野球を愛している人達で運営すべきである」と主張した。
その方は、語りながら思わず泣き出しておられた。
会場のボルテージは一層高まった。

その後、参加者全員が起立し、合併反対、球団数減少反対、一リーグ制移行反対、選手会全面支持、を確認し合い、このイベントは幕を閉じた。

ユニフォームまで着用して来られた熱烈なプロ野球ファンの方々には申し訳ないが、このイベントの内容を先述の重鎮方が知っても、彼らは合併を思い留まらないと私は思う。
というのも、ゲスト及びファンの方々が仰っていたことは、ひとつの観点では正論だが、合併の意思決定を下す彼らが抱えている一番の悩み、即ち経営不振に対して、何も応えていなかったからだ(※ゲストの一人が、「Jリーグ方式の収入分配方法を導入すれば経営は改善可能」とさらっと述べておられたが・・・)。

私はいずれの重鎮方の人となりなど知らないが、彼らが自ら喜んで合併を進めようとしているとは、ちょっと想像できない。
プロ野球に対する思いの強弱こそあれ、彼らも、できれば合併などしたくないように思う。

しかしながら、彼らは経営者だ。
彼らは、プロ野球球団の事業運営を通じて、利益を創出しなければならない。
もちろん、ファンの夢を叶えたり、文化を維持&継承することも大事なことだが、プロ野球の本質がビジネスである以上、それらは利益を創出する為の手段以上にはなり得ない。
よって、実現性の高い経営改善策を案出できない以上、彼らが合併を選択するのは致し方無いことと言えよう。

彼らに合併を真に思い留まらせたいなら、こうしたイベントの内容や趣旨は違ってくると私は思う。
ファンとゲストが一緒になって実現性の高い経営改善策を策定し、それを彼らに提案する方が、彼らが合併を思い留まる確率は上がるだろう。

自らの思いを相手に受け入れてもらうには、先に相手の不安や悩みに応えてあげるのが手っ取り早いものだ。
相手のそれらに応えようとせず、自らの思いを叶えようとしても、対立が深まるばかりか、お互い不幸になる。

さて、明日のオーナー会議はどのような結論が導き出されるのだろうか・・・。



トップページご挨拶会社概要(筆者と会社)年別投稿記事/2004年
この記事へのコメント
ネタは旬なのですが、車サイトだけに盛り上がらないようですね。

経営が成り立たなければ球団も運営できないことには異論はないのですが、
今、この状況で球団合併やリーグ減少を食い止められる代案を
外部から出すためにはよほどの材料がなければならないのではないでしょうか。

赤字の詳細な内容。
経費の詳細。
収入のために何をし、何をしていないのか。
何が利益率がよく、何が好評なのか。

赤字の金額が40億円であることもなかなか明かさなかったと聞くようでは
経営者側以外からは理解より対立となるのも無理なしかとも思います。

先は混迷としていますが、
ある意味 試合内容より興味深く見ています。

私は一時より かなり熱が冷めてきていますが、
プロ野球ファンってなんと熱心な顧客なのだろうと感心してしまいます。
Posted by しーほーす at 2004年09月23日 00:15