「故人の遺志を受け継ぎます」という言葉があります。
私は、この言葉は比較的よく聞きますが、この言葉を実際に叶えている人を殆ど見ません。
なぜ、故人の遺志を受けとめた人は、「受け継ぐ」旨決心するも叶えないのでしょうか。
理由の一つは、「現世利益にならないからです」です。
故人の遺志は、基本、”その”故人が現世で叶えられなかったもので、”その”故人とは別の人間からすると、「叶えたい」と心底には思い難く、叶えても、多くは直截的な利益にはありつけません。
とはいえ、私は、故人の遺志を受けとめた人が叶えないのも、多くは致し方無い、と思っています。
なぜなら、遺された人は、明日を、将来を生きなければならないからです。
とりわけ現代のような世知辛い世の中において、現世利益にありつけないものをスルーするのは、無理からぬ話です。
では、故人の遺志を実際に叶える人は、どんな人で、なぜ叶えるのでしょうか。
私は、この問いの答えを解く鍵を、先々月お亡くなりになった田中好子(本名:小達好子)さんのご主人の小達一雄さんから授かりました。
小達一雄さんは、先々月、奥様の好子さんのお通夜に、一人のファンとして私を参列させてくださったばかりか、翌日、一ファンである私にも、最後の肉声をお聞かせくださり、さらに、先週末、一ファンである私にも、会葬礼状(葬儀参列の礼状と四十九日忌法要の完了通知)をお送りくださったのです。 続きを読む