2006年01月24日
ポーターのOさんから茫然自失を余儀なくされるサービスを提供される巻
明日から某企業でのハードな業務が始まる。(汗)
私は、夜半、出先から直接定宿にチェックインした。
この宿はシティホテルだ。
だから、客室の作りはなかなか良い。
遮音と遮光に敏感な私でも、十分満足だ。(笑)
但し、サービス(=ホスピタリティに基づく人的サービス)はイマイチ、というか、皆無だ。
私は、このホテルよりも優れたサービスを提供するビジネスホテルをいくつも知っている。
しかしながら、このホテル、今日は違った。(笑)
それは、フロントでチェックインを済ませ、部屋へ直行しようとした時のことである。
私は、夜半、出先から直接定宿にチェックインした。
この宿はシティホテルだ。
だから、客室の作りはなかなか良い。
遮音と遮光に敏感な私でも、十分満足だ。(笑)
但し、サービス(=ホスピタリティに基づく人的サービス)はイマイチ、というか、皆無だ。
私は、このホテルよりも優れたサービスを提供するビジネスホテルをいくつも知っている。
しかしながら、このホテル、今日は違った。(笑)
それは、フロントでチェックインを済ませ、部屋へ直行しようとした時のことである。
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【ポーター(※女性。ネームプレートに”O”と書かれている。)】
お荷物、お部屋までお運びしましょうか?
【私】
えっ。
【ポーター】
どうぞ、(お荷物を)こちらへ。
(と言って、台車を私の前に押し出す。)
【私】
はぁ・・・では、お願いします。(※茫然自失となる。笑)
<途中省略>
【ポーター】
(部屋に入る。)
失礼致します。
お荷物はどちらに置いたらよろしいでしょうか?
【私】
あ〜、そこに置いといてくれれば結構ですよ。
【ポーター】
了解致しました。
(荷物を置く。)
他に御用はございますか?
【私】
いえ、ありません。
今のところ、大丈夫です。
(胸のネームプレートを見ながら話す。)
Oさんとおっしゃるんですね。
ひとつお尋ねしてもよろしいでしょうか?
【ポーター】
はい、何でしょう。
【私】
今日は、私の重たい荷物を運んでくれてありがとうございます。
Oさんから、台車を目の前に出して、「どうぞ、(荷物を)こちらへ」って言われて嬉しかったです。
あの「台車をお客に見せる」というアクションは、Oさんが発明したアイデアですか?(笑)
【ポーター】
はい。
これは私が発明したアイデアです。(笑)
【私】
あっ、そうなんですんかぁ。
それはすごいですね。(笑)
【ポーター】
ありがとうございます。
私は、ご覧の通り、女性です。
だからだと思うのですが、(私が)男性のお客さまに「お荷物をどうぞ」と申し上げても、殆どのお客さまが遠慮されるんですね。
そこで、男性のお客さまが、遠慮せず、私にお荷物を預けてくださるにはどうしたらいいか、考えてみました。
そして、思いついたのが、台車をお客さまにお見せすることだったのです。
今では、殆どの(男性の)お客さまが、(私に)お荷物を預けてくださいます。
【私】
Oさんのアイデアを発明するお力とお仕事に対する姿勢に感動しました。(笑)
ちなみに、Oさんが、お客さまにこのような素晴らしいおもてなしをしていることを、上司の方はご存知なのでしょうか?
【ポーター】
はい。
以前、話したことがあります。
「それはいいね」と褒められました。(笑)
【私】
それは良かったですね。
では、この素晴らしいアイデアをOさんが発明した経緯は、他の方もご存知なのですね。
【ポーター】
それについてはわかりません。
多分、知らないと思います。(笑)
【私】
そうですかぁ・・・。
色々お話しいただきありがとうございます。
-----------------------------------------------
私はこのホテルに、これまで延べ一ヶ月は泊まっている。
しかも、大半の場合、両手に大荷物を持った状態で、だ。(笑)
だが、これまで、ポーターに手荷物を部屋まで運んでもらったことは一度も無い。
でもまあ、それは良しとしよう。
チェックインするタイミングや宿泊する部屋のレベルによって、提供されるサービスは異なるのかもしれない。
私が茫然自失したのは、Oさんが、台車を私の眼前に出して見せ、気兼ねなく荷物を預けるよう促したからだ。
Oさんは、男性客が抱く、女性ポーターに大荷物を預ける心理的抵抗を、ものの見事に払拭してくれた。
そして、私は、どこか心が明るくなり、旅の疲れが和らいだ。
サービス業に長く従事していると、サービスを提供する目的やサービスを受けるお客さまの心理を見失い、サービスを滞りなく提供することや、提供するサービスの品質を高めることにのみ執心してしまいがちだ。
お客さまは、このようなサービスに決して満足しない。
価格は少し高くなるものの高品質なサービスを提供する企業、もしくは、同等のサービスを安価で提供する企業を見つけ、躊躇無くその企業へスイッチする。
Oさんは、自らの業務の目的が、お客さまの心身両面に渡る旅の疲れを癒すことにある、と強く認識している。
その上で、Oさんは、自らのポーター業務を全うするべく、お客さまから「No Thank You.」と言われないよう自助努力しておられる。
私は、一人の宿泊客として、Oさんのサービスを快く受け入れると共に、大いに満足した。
正直、Oさんの業務を遂行する姿勢とアプローチが、ホテル全体に反映されていないのは残念だった。
が、またOさんに荷物を運んでもらえることを夢見て(笑)、私は、「次に某企業で業務を行う際も、このホテルを利用したい!」、と強く思った。
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【ポーター(※女性。ネームプレートに”O”と書かれている。)】
お荷物、お部屋までお運びしましょうか?
【私】
えっ。
【ポーター】
どうぞ、(お荷物を)こちらへ。
(と言って、台車を私の前に押し出す。)
【私】
はぁ・・・では、お願いします。(※茫然自失となる。笑)
<途中省略>
【ポーター】
(部屋に入る。)
失礼致します。
お荷物はどちらに置いたらよろしいでしょうか?
【私】
あ〜、そこに置いといてくれれば結構ですよ。
【ポーター】
了解致しました。
(荷物を置く。)
他に御用はございますか?
【私】
いえ、ありません。
今のところ、大丈夫です。
(胸のネームプレートを見ながら話す。)
Oさんとおっしゃるんですね。
ひとつお尋ねしてもよろしいでしょうか?
【ポーター】
はい、何でしょう。
【私】
今日は、私の重たい荷物を運んでくれてありがとうございます。
Oさんから、台車を目の前に出して、「どうぞ、(荷物を)こちらへ」って言われて嬉しかったです。
あの「台車をお客に見せる」というアクションは、Oさんが発明したアイデアですか?(笑)
【ポーター】
はい。
これは私が発明したアイデアです。(笑)
【私】
あっ、そうなんですんかぁ。
それはすごいですね。(笑)
【ポーター】
ありがとうございます。
私は、ご覧の通り、女性です。
だからだと思うのですが、(私が)男性のお客さまに「お荷物をどうぞ」と申し上げても、殆どのお客さまが遠慮されるんですね。
そこで、男性のお客さまが、遠慮せず、私にお荷物を預けてくださるにはどうしたらいいか、考えてみました。
そして、思いついたのが、台車をお客さまにお見せすることだったのです。
今では、殆どの(男性の)お客さまが、(私に)お荷物を預けてくださいます。
【私】
Oさんのアイデアを発明するお力とお仕事に対する姿勢に感動しました。(笑)
ちなみに、Oさんが、お客さまにこのような素晴らしいおもてなしをしていることを、上司の方はご存知なのでしょうか?
【ポーター】
はい。
以前、話したことがあります。
「それはいいね」と褒められました。(笑)
【私】
それは良かったですね。
では、この素晴らしいアイデアをOさんが発明した経緯は、他の方もご存知なのですね。
【ポーター】
それについてはわかりません。
多分、知らないと思います。(笑)
【私】
そうですかぁ・・・。
色々お話しいただきありがとうございます。
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私はこのホテルに、これまで延べ一ヶ月は泊まっている。
しかも、大半の場合、両手に大荷物を持った状態で、だ。(笑)
だが、これまで、ポーターに手荷物を部屋まで運んでもらったことは一度も無い。
でもまあ、それは良しとしよう。
チェックインするタイミングや宿泊する部屋のレベルによって、提供されるサービスは異なるのかもしれない。
私が茫然自失したのは、Oさんが、台車を私の眼前に出して見せ、気兼ねなく荷物を預けるよう促したからだ。
Oさんは、男性客が抱く、女性ポーターに大荷物を預ける心理的抵抗を、ものの見事に払拭してくれた。
そして、私は、どこか心が明るくなり、旅の疲れが和らいだ。
サービス業に長く従事していると、サービスを提供する目的やサービスを受けるお客さまの心理を見失い、サービスを滞りなく提供することや、提供するサービスの品質を高めることにのみ執心してしまいがちだ。
お客さまは、このようなサービスに決して満足しない。
価格は少し高くなるものの高品質なサービスを提供する企業、もしくは、同等のサービスを安価で提供する企業を見つけ、躊躇無くその企業へスイッチする。
Oさんは、自らの業務の目的が、お客さまの心身両面に渡る旅の疲れを癒すことにある、と強く認識している。
その上で、Oさんは、自らのポーター業務を全うするべく、お客さまから「No Thank You.」と言われないよう自助努力しておられる。
私は、一人の宿泊客として、Oさんのサービスを快く受け入れると共に、大いに満足した。
正直、Oさんの業務を遂行する姿勢とアプローチが、ホテル全体に反映されていないのは残念だった。
が、またOさんに荷物を運んでもらえることを夢見て(笑)、私は、「次に某企業で業務を行う際も、このホテルを利用したい!」、と強く思った。
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