2006年07月21日

住職さんの話を聞いてハッとさせられるの巻

を火葬している時、私は、住職さんとよもやま話をした。
その中で、私は、住職さんに以下の質問をした。
「父は家族を顧みない人だった。
 私は、父が良い生き様だったと思えない。
 しかしながら、父の死に顔は綺麗だった。

 私は、多くの人と会う。
 そして、いつもこう思う。
 良い生き様をしている人は、良い人相をしている。
 悪い生き様をしている人は、悪い人相をしている。
 だから、父の死に顔が綺麗だったのには、とても驚いた。
 
 住職さんは、お仕事柄、逝去した顔を多数見ていると思う。
 逝去した顔を見て、その人の生前の生き様の良否を直感することはあるか?」

住職さんは、以下のように答えてくださった。

「逝去した顔は、事故に遭った場合を除いて、いずれも穏やかだ。
 逝去した顔を見て、生前の生き様の良い、悪いを直感することは無い。

 仏教の教えに悪人正機がある。
 私は、この教えの通り、本当に悪い人は居ない、と思っている。
 人は、ある側面から見ると悪いように見えても、
 他の側面から見るとそうでなかったりするものだ。」

私は、住職さんのこの答えを聞き、ハッとさせられた。
そして、自分が他者を寛容に見ていないことに加え、他者の良い所を見つける努力を怠っていることに気づいた。

父は、自らの死をもって、自分に大きな気づきを与えてくれた。
私は、父に感謝すると共に、冥福を心から祈念したい。



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