2008年08月02日

某広告代理店にお勤めのAさんからMITのエグゼクティブMBAの修了体験談を拝聴するの巻

私は、昨日、某広告代理店にお勤めのAさんから、MIT(マサチューセッツ工科大学)のエグゼクティブMBA(MIT Sloan Fellows)の修了体験談(講演)を拝聴した。

★第3回大手町ビジネススクール「講演:MITエグゼクティブMBAで見たもの」
http://obii.jp/2008/07/3mitmba-21b1.html※OBII 大手町ビジネスイノベーションインスティテュート

私は、アカデミックなものにとんと縁が無い(←持とうとしていない?・笑)が、多数の気づきを得ることができた。

一番印象に残っているのは、「自分の立場を積極的に変えてみると、高確率で、それまで見えなかった、有意義な気づきが得られる」、ということだ。
この気づきを得た経緯は、以下の通りだ。
Aさんは、「MBAを修めて気づいたことのひとつは、『持続可能な差別化や優位性を実現する戦略及びマーケティングが大切』ということだ」、とおっしゃった。
このことを聞いた瞬間、私はとても驚いた。
なぜなら、Aさんは、クライアントにそうした戦略やマーケティングをこれまで多々指南してきておられるはずで、MBAを修めてみて気づくことではないのではないか、と思ったからだ。

私は、甚だ不躾ではあるが、事の真相をAさんへ個別に質問した。
すると、Aさんは、快く以下の旨回答してくださった。

<1>
広告代理店の仕事は、「いかに(対象顧客へ)知らせて、売るか?」だ。
だから、これまでずっと、「知らせることありき」で仕事をしていた。

<2>
だが、今回MBAを修めてみて、「知らせる」ことはコンペチターの発生を促す可能性もあり必ずしもbestやto doではなく、「あえて知らせない」という戦略もアリであり、また、大切なのは「知らせること」ではなく「持続可能な差別化、優位性を創ることである、と気づかされた。

<3>
たしかに、これまで色々な企業の戦略やマーケティングに関わってきた。
が、今も述べたように、それは、「製品化された商品をいかに知らせて売るか?」のフェーズが大半だった。
「売れる商品をいかに開発→製品化するか」のフェーズには殆ど携わってこなかった。

<4>
だから、持続可能な差別化、優位性を創るには、前者に加え後者のフェーズを含めて戦略やマーケティングプランを策定することが大切である、と気づかされた訳だ。

Aさんは、大学をご卒業後、約20年に渡り、広告代理店の社員という立場に居られた。
そして、広告代理店ならではのフレームワーク(考え方、行動習慣)を身につけられた。
それにより、「見えるようになった」ことが多々おありになる一方、「見えなくなった」ことも多々おありだったようだ。
Aさんは、今回多額のコストを投じてMBAの学生へ立場を変え、「見えなくなっていた」大切なことに気づかれた。

私は、自己価値の向上に積極的なAさんの生き様を、とても素晴らしいと思った。
私も、Aさんに倣って、自分の立場をより積極的に変え、まだ見ぬ気づきを得たいと思う。

末筆だが、有意義な気づきを頂戴しておきながらお礼をきちんと言えなかったAさん、並びに、Aさんとの出会いを叶えてくださった大手町ビジネスイノベーションインスティテュートのスタッフさんに、この場を借りてお礼を言いたい。(敬礼)



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