2008年11月23日

「ORF2008/イノベーションは止められない」へ参加して夏野剛慶應義塾大学教授に触発されるの巻

68f91fa9.JPG日本人が安価でブロードバンドを利用できるのは、YahooBBなるイノベーティブなサービスを創ってくださったソフトバンクの孫正義さんのお陰だ。
同様に、携帯電話でインターネットを利用できるのは、iモードなるイノベーティブなサービスを創ってくださった夏野剛さん(元NTTドコモ執行役員:現慶應義塾大学教授/ SBIホールディングス取締役/ドワンゴ顧問等)のお陰だ。

私は、夏野さんを敬愛している。
その最たる理由は、NTTという、古く、かつ、非顧客満足志向の企業で、iモードを皮切りに、新しく、かつ、顧客満足志向のサービスを多々お創りになられたからだ。

昨日、私は、慶應義塾大学が主催するフォーラム(ORF2008/イノベーションは止められない)へ参加した。
そして、夏野さんのお話を間近で伺ったり、教えを直接請う機会(←名刺交換)を得た。

夏野さんのお話の中で私がとりわけ触発を覚えたのは、以下の旨の内容だ。
「自分は何者か?」
「国に対し自分は何ができるか?」
アメリカに居ると、自然と、こうしたことを考え、自分のアイデンティティを明示する。
というのも、アメリカは、多様性のるつぼであるからだ。

一方、日本は、多様性が欠けている。
価値観や考え方は、ほぼ同一。
会社でも、同じ年代同士で固まって行動している(できる)。
だから、日本に居ると、「考えなくて済む」。
これが、「無理して変化しなくてもいいんじゃない」という思いを招き、イノベーションを自他共に妨げている。

たしかに、人が、積極的に行動を起こす動機は、「得をする期待」よりも「損をする恐怖」だ。
リーマンショック以来、株が売られっ放しなのは、その証左だ。

つまり、「考えない」主因は、「考えないことで損をする気がしないから」、ということだ。
「考えないことで損をする気がする」なら、「考えないと済まない」。

私は、仕事柄、「考えなくて済まそう」としている人と多々接する。
そうした人に対し、私は、向上心を信じ、「得をする期待」、即ち、「考えると良い理由」を案出→提供することに注力してきた。
が、真に注力すべきは、「損をする恐怖」、即ち、「考えないと済まない理由」を案出→提供することなのかもしれない。

私は、有意義な触発機会を提供くださった夏野さんにこの場を借りて改めてお礼を申し上げると共に、夏野さんの益々のご成功&ご成長を心から祈念したい。(敬礼)



<夏野さんの関連動画>
村井純教授が担当なさっている講義「インターネット」でのご講演
「IT革命論」(担当なさっている講義)


▼その他記事検索
カスタム検索

トップページご挨拶会社概要(筆者と会社)年別投稿記事/2008年