マザー・テレサさんは、「愛の反対は憎しみではない。無関心である」とおっしゃった。
この言葉を逆説的に解釈すると、「愛は関心である」となる。

これらを否定する人は僅少だろう。
同時に、以下の問いに即答できる人も僅少だろう。

【Ｑ１】「相手に関心を持つ」ということは、具体的にはどう体現表示して然るべきか？
【Ｑ２】然るべき行動で相手に「関心」を体現表示すると、どんなインパクトがあるのか？

甚だ僭越だが、今の私は即答できる。（笑）
私の回答は、以下の通りだ。

→【Ｑ１】以下の旨にて体現表示すべきである。
＜１＞相手の人格に敬意を示す。
＜２＞相手の意思（決定）と行動（結果）を「尊重」＆「肯定的に評価」する。
＜３＞相手の存在に感謝する。
＜４＞相手に抱いている感情を、自分を主語にして明示する。
（注）対象者は「愛する全ての人」であり、恋愛＆婚姻関係の有無や公私の別は不問。

→【Ｑ２】高確率で相手ひいては自分の心情を以下に変じる。
＜１＞明るくなる。
＜２＞元気になる。
＜３＞自信が高まる。
＜４＞目標/課題/難事に対する積極性/やる気/挑戦心が高まる。
＜５＞自助努力の継続意欲が高まる。

私がこのように即答できるのは、「クルム伊達公子/新たな挑戦/38歳輝きの理由（※2009年1月12日テレビ東京）」なるテレビ番組を見て、ミハエル・クルムさんのクルム伊達公子さんに対する「関心」の体現表示内容とそのインパクトを思い知ったからだ。
ちなみに、私が一番感心＆感動した体現表示は、以下のメールだ。
（※感心＆感動したインパクトは、文末の「参考情報」を参照いただきたい。）

＜件名＞
Congratulations!

＜本文＞
Hey superwoman!
I'm so proud of you!　
You did an unbelievable job!
I love you very very much!

Michael

このメールを公子さんの携帯が受信したのは、現役復帰二ヵ月後、東京有明国際女子オープン１で優勝なさった直後だ。
当日、ミハエルさんは、自動車レースの遠征先のマレーシアから、このメールを送信なさった。
私はこのメールを一読するや否や、この番組を見て以来抱いていた以下の問いに合点がいった。

【Ｑ１】なぜ、公子さんはミハエルさんと結婚なさったのか？（笑）
【Ｑ２】なぜ、公子さんは現役復帰を決意なさったのか？
【Ｑ３】なぜ、公子さんは挑戦の場を世界へ広げておられるのか？
【Ｑ４】なぜ、公子さんは結婚8年目の今もミハエルさんとラブラブであられるのか？（笑）

私は、今日から、愛する全ての人に、先述の然るべき行動で「関心」を体現表示する所存だ。
「愛は関心である」のを思い知らせてくださった「superman！」ミハエルさんには、この場を借りてお礼を言いたい。（敬礼）



★参考情報

〔１〕番組で表された公子さんの現役復帰までの道のり

最初の現役時代、公子さんは、最高で世界ランキング四位まで上り詰める。
が、常に好実績を求められる精神的重圧と世界を転戦することによる孤独感を処し切れず、1996年、25歳の時、現役を退く。
そんな公子さんに、同い年で、同じアスリート（※自動車レーサー）のミハエルさんは一目惚れする。
二人は、2001年、お互い31歳の時に結婚する。
ミハエルさんは、かつての恩師であり現在現日本テニス協会強化本部長を務める小浦武志さんと、公子さんの現役復帰をサポートする。
公子さんは、2008年、37歳で現役復帰を果たす。
現在は、20代の時以上の心技と輝き（←笑顔がホント素敵！）をまとい、再度世界へ挑戦中。

〔２〕番組内の公子さんのコメント（※文語に編集しています）

今、現役を一度退いてから11年半経ち、当時と同じフィールドに戻り、当時と同じテニスをしているが、自分のテニスというものに対する捉え方が、当時とは全く違う。
当時は、「自分が」というものがすごく強かったし、それを曲げたら自分じゃなくなるし、勝てなくなると思っていた。
当時は、「負けたらこの世の終わりだ」みたいな気持ちがあった。
しかし、今は、負けても、「それは単に一つの負けであって、全てが負けた訳ではない」と考えられる。

また、今は、当時と同様、全国を転戦し、ホテル暮らしをしているが、それほど苦しいとか、孤独だとかいったものを感じない。
「全てが楽しい！」と思ってプレーできている。

彼（＝ミハエルさん）と出会って、「モノの価値観を広げてもらった」と思っている。
以前は、自信の無いことに対してあまり取り組みたくない気持ちがあった。
たとえば、彼と出会った時は、英語もしゃべらなかったし、しゃべりたくなかった。
そんな自分を彼は打ち破ってくれた。
オープンになった。
かつては、「こうでなきゃいけない！」とか「こうしてたい！」といったものがあった。
が、今にしてみると、「なぜ、そんなことにそんなにこだわっていたのかな」とか、「あの頃は何だったのかな」と思える。
今は、その場その場で起きたことにどう対処したらいいか考え、順応することが楽しく思えるし、順応したいと思える。
今のように自分が変わることができたのは、こうしたこと一つ一つの積み重ねだと思う。

〔３〕番組内のミハエルさんのコメント（※文語に編集しています）

彼女（＝公子さん）は37歳で現役に復帰した。
37歳という年齢は若くないが、逆に若くないからこそ、大きなチャレンジになる。
これも、人生の楽しみのひとつだと思う。
この年齢で若いプレイヤーと勝負できるのは、大きなモチベーションになる。
この年齢でまた本気で勝負できるのは、すごく楽しいことだと思う。

彼女にとって今は、特別な時期だ。
プロとしての姿は、10年は続かないと思う。
でも、僕は、一緒に居る時間が少なくなってもいいので、彼女には好きなだけ続けて欲しい。

今は、とにかく、諦めず、自分の道を続けていって欲しい。
十年後に今を振り返ると、「非常に楽しい時期だった！」とか「非常にエキサイティングな時期だった！」と思うはずだ。
今までやってきて、本当によかった。
これから何が起こるかは関係ない。

彼女がテニスをやめたら、一緒に居る時間は増えるだろう。
それはそれで楽しいが、今は今で楽しい。

一日が終わり、彼女に「今日は何時間練習した？」と訊く。
彼女は、「今日は三時間。その後ジムへ行って、ウェイトトレーニングして・・・」と答える。
僕は、彼女からパワーをもらう。
そして、「彼女がこんなにもトレーニングするなら、僕ももっとトレーニングしなければ！」と思う。

〔４〕番組内の小浦武志さんのコメント（※文語に編集しています）

昔の彼女は、試合前に少しでもストレスを感じると、イライラしたり、マイナス反応を起こした。
でも今は、「まあ、このくらいのことはいいや」とかなり許容できるようになった。

今の彼女は、テニスを見ても、シンプルで、非常にわかりやすいですよ。
強気のショットをしてミスしても、ダメージを全然受けていない。
「やるだけのことはやっている」と。
「またもう一回！」と。
一旦決断したことは後悔していないようだ。

今の彼女は、面白いですよ。
「まだ来るぞ、コイツは！」っていうのがあるから。
私はこんな年寄りだけど、彼女と一緒に居ると、エネルギーもらえます。

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