2009年04月21日

「アイシテル/海容」の第一話を見るの巻

先頃私以上にドラマオタクの妻(笑)と、「アイシテル/海容(日本テレビ)」の第一話を見た。
稲森いずみさん演じるごくありふれた教育熱心母の11歳の子供が板谷由夏さん演じるこれまたごくありふれた溺愛母の7歳の子供を殺してしまい、それを稲森さんと板谷さんが共に知って驚愕→動揺する、というストーリーだった。

「アイシテル/海容」第一話ストーリー(※公式HP)

私は、このドラマをつゆもマークしておらず、最初は付き合いでチラ見していた(笑)が、次第に引き込まれ、最後は食い入るように見た。
そして、見終えた後、最終回を待たずして、このドラマの趣旨であろう以下の事項を自問した。
親は子供に対し、いかに思考し、いかにコミュニケートすべきか。

結論としては、あたかも聖人君子だが、以下を努めるしかないと考えた。

一所懸命生きる。
最善を尽くす。
見返りや肯定評価を求めない。
自己犠牲を厭わない。
子供の目線を忘れない、大事にする。
子供の良心と可能性を心底信じ、機会がある毎に、謝意と愛を伝える。
自分の気持ちが子供には伝わらないことを当然と考え、伝わったら幸運と考える。

なぜ、私は、子供も居ないのに、かくも考えたか。
亡き母がこう努めてくれたお陰で今日の私があるからだ。

母は、両親の勧めに従い、父と見合い結婚した。
私の生家は、子供用の三輪車や自転車を作っていた。
母は、とりわけ私が幼い時分仕事と家事に毎日朝から晩まで追われた。
新しい洋服を買って出かけられるようになったのは、私が大学へ入ってからくらいのことで、当時は、自由になる時間や金など無かった。
父に加え同居の義父母とも折り合いが悪く、自律神経失調症とガンを患った。
離婚して実家に戻ることも考えたが、実母から「○○(※兄の名前)と公夫を置いてこれなければダメ」と言われ、思いとどまった。

母は、私がおよそ中学生の時分、私に、「こんな家に産み落としてしまい、非行に走られても致し方無いところ、まっとうに育ってくれて、とても嬉しく思っている」と言った(そうだ)。
それに対し、私は、「お母さんが、毎日あんなに頑張っているんだから、そんなことはできないよ!」と言った(そうだ)。
(そうだ)と付けているのは、母の記憶であるからだ。(笑)

その他母は、私に、機会がある度こう言った。
「勉強しろ!」とは、終生言わなかったが。(笑)
★産まれて最初に公夫の顔を見た時、「この子は将来必ず何かやる子だ!」と思った。
★公夫は、やればデキる子だ!
★公夫を産んで本当に良かったと思っている。
★公夫を信じている。

母は、昭和11年(1936年)生まれだ。
当時の文化や価値観は、今とはかなり違う。
しかし、母の思考とコミュニケーションスタンスは、今でも、いや、今だからこそ十分通用するのではないか。
それも、自分の子供に対してだけでなく、世の全ての後進に対して。

余談だが、私は、母には終生孝行できなかった
母がしてくれたことや母から学んだことは、必ず誰かに活かし、伝えたい。



アイシテル~海容~ DVD-BOX
稲森いずみ、板谷由夏
VAP,INC(VAP)(D)
2009-08-21








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この記事へのコメント
はじめまして、アイシテルの紹介文からたどり着きました。
通りすがりの二児の母でございます☆

このドラマは、とっても考えさせられる内容ですね。
家族とは、子どもとどう向かい合えばいいのか・・・
今子育て真っ最中な私には(2年生の娘と、5歳の息子がおります)
考えどころ満載です。

さて。掘さん(なれなれしくも、そう呼ばせていただきますね)

「自分は親不孝だ」と書いておりますが、
お母様は、全然そんな事思われてないと・・・
母になった自分は思います。

お母様の生き様をよく見て、
それを誇りに思い、
自分の人生に活かしている。

健康体で、仕事にも一生懸命。

これで、十分!親孝行ですよ

こんな若輩者に言われても・・・と思われそうですが、
自分も一応、人の母ですので、
何となく、そう思いました!


・・・

それにしても、戦前生まれのお母様、お強いですね!
いち母として、私も見習わないと・・・と思いました!
Posted by ハッピークローバー at 2009年06月04日 03:56
ハッピークローバーさん

こんにちは、堀です。
初コメントをありがとうございます。(礼)

「アイシテル」は、本記事を書いた後も欠かさず見ています。(笑)
ハッピークローバーさんと同様、とても考えさせられています。

直近の回で一番考えさせられたのは、「子育てを心のどこかで苦痛に感じていた」というくだりです。
私には子供が居ませんが、神様から授かった縁や奇跡をふと自らの心がけが不十分なばかりに鬱陶しく感じてしまうことがあり、大きく反省しました。

ハッピークローバーさんは、「アイシテル」を昨日初めてご覧になったのですね。
該当のブログ記事(↓)を拝見しました。
http://blog.livedoor.jp/happyclovergogo/archives/51385596.html
「ただ、あなたの存在そのものをアイシテル
と、受け入れ、認めること。」
の一節に大きくうなづかされました。
どうもありがとうございます。(礼)

また、私の親不孝へお心遣いいただいたばかりか、母の生き様を肯定評価いただきありがとうございます。
亡き母に代わりましてお礼を申し上げると共に、励みにさせていただく所存です。(礼)
Posted by 堀 公夫 at 2009年06月04日 10:38