2010年04月20日

第35回小学生将棋名人戦を見るの巻

一昨日、私は、たまたま第35回小学生将棋名人戦(決勝/準決勝戦)を見ました。
小学生将棋名人戦を見るのは初めてでしたが、殊のほか楽しむことができました。

その最たるは、対局後の各選手の態度です。
敗勢の将棋を千日手の指し直しに持ち込み見事優勝した山川泰熙(世田谷区立松沢小学校5年)さんは、それまでの硬い表情を明るい表情へ一変させていました。
準決勝で惜敗した中七海(神戸市立本山第三小学校5年)さんは、一言もコメントできず、終始うつむいていました。
同じく準決勝で惜敗した堀田久里生(大阪府豊中市立豊島小学校4年)さんは、「まさかこういう舞台で負けるとは思ってなかった」とコメントし、強気の姿勢を崩しませんでした。

首尾良く行っても、行かなくても態度がさして変わらない大人とは対照的に、首尾良く行った時は嬉しさを、行かなかった時は口惜しさをあからさまに態度で示す彼らを見て、私は微笑ましく思いました。
同時に、私は、自分の能力(ポテンシャル)を信じ、言い訳のきかない環境のもと積極選択した判断の結果と抱いた心情を真正面から受け止めること、すなわち、「自己責任を痛感すること」、が成長の最大のエンジンになる(→各選手の棋力は既にアマチュア最高クラス)のを再認識しました。
なぜ、私たち大人の多くは、成長が止まっているのでしょう。
一番は、自己責任を痛感しないから、ではないでしょうか。
「将来プロ棋士になりたいです!」といった目標を持たないことに加え、責任転嫁できる環境を選好し、判断を消極選択し、判断の結果と抱いた心情から逃げ、リベンジを諦め、成功体験の蓄積に努めない(→自分の能力が益々信じられなくなる)から、ではないでしょうか。
私たち大人は、小学生名人の爪の垢を煎じて飲むのが良さそうです。



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