2004年08月04日

ユーザーさんから頂戴した新生ネッツ店レポート

1186b727.jpg5月にネッツとビスタが統合し、ネッツに一本化された。
それに伴い、新生ネッツ店に行かれたユーザーさんからメールが多数寄せられている。
いずれのメールも、思わず「なるほど」と唸る内容だ。

ついては、頂戴したメールの内、転載の許可が頂けた内容を題材に、何回かに分けて、コラムという名の雑感を述べてみたい。(笑)

今回は、旧ビスタ店でアルファードをご購入されたYさんから寄せられた、新ネッツ店(旧ビスタ店)と元祖ネッツ店の比較レポートをご紹介する。
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│アルのスライドドアに不具合が生じた為、
│本日(※6月のある日曜日)、販売店へ行って見てもらいました。
│このお店はつい最近ビスタからネッツに鞍替えしたばかりなので、
│ご参考までに、お店の様子をレポートします。

│お店に着いたのは午前10時30分です。
│今までですと、日曜のこの時間帯、このお店は開店休業状態なのですが、
│今日は既にかなり賑わっており、妻と顔を見合わせて驚きました。(笑)

│お店の中には、サービスのお客様が3組、商談のお客様が4組居られました。
│土曜日の朝刊にネッツのチラシは見当たりませんでした。
│それでこの状態とは、「新ネッツ恐るべし」です。(笑)

│店内の雰囲気は以前と比べてかなり明るいです。
│営業マンはスーツではなくダンガリーシャツを着用し、
│窓シートはネッツカラーのスカイブルーを基調に作られています。
│同伴した妻曰く、「なんだか前と違う店みたいだね〜」です。

│修理が終わるのを待っている間、商談車種をチェックしてました。(笑)
│結果は、アレックス、ボクシー、ヴィッツ(二組)の三車種。
│驚いたことに、いずれも旧ネッツ専売車種です。
│ネッツとビスタの統合は、旧ビスタ店のセールスさんにとって、
│ひよっとすると「願ったり叶ったり」なのかもしれません。

│そうこうしていると、店長さんが私のテーブルまで挨拶に来られました。
│世間話のついでに、今回の統合がもたらした変化など色々尋ねてみました。

│集客はやはり増えたそうです。

│また、統合に先駆け、店長以下店舗スタッフの間で、
│「お客様にもっと目を向けよう!」という気運が高まり、
│ついに社内改革を行ったそうです。
│「1キロ先にある別資本のネッツ店には絶対に負けない!」を目標に、
│みんなで、お店の入り易さと接客応対の向上に取り組んだようです。

│たしかに、その二つは改善の跡がうかがえました。
│入口の間口は広くなり、お客様駐車場に整備待ちの車はありませんでした。
│それに、入店すると、サービスフロントの方が飛び出して来ました。(笑)

│(※途中省略)

│人を介する仕事で、当たり前のことを当たり前に行う難しさは理解しています。
│それでも投げずにやり続ければ、やはり良い結果が得られそうですね。
│このお店の取り組み姿勢は、自分の仕事にも活かしたいと思います。(笑)

│帰り道、折角なので、1キロ先のネッツ店を覗いてみることしました。

│こちらのお店は、外から見て、以前と変わりはありませんでした。

│入店し、「この車は旧ビスタ店で買ったんですが、ビスタとネッツは
│一緒になったので、こちらでも見て頂けるのでしょうか?」と尋ねました。

│最初に応対して下さった女性スタッフは、私に着座を勧めることもなく、
│「暫くお待ち下さい」とだけ残し、お店の中に消え去りました。
│しばらくの間、私は外で立ちんぼうをさせられました。〈涙)

│ようやくサービスフロントの方が来たと思ったら、いきなり・・
│「ウチは構いませんが、それぞれ別の会社なんですよ」。
│明らかに拒絶の反応をされたので、私は早々に立ち去りました。

│ちなみに、お店の中には商談のお客様が1組しか居らず、
│店舗スタッフは、暇を持て余しているのか、おしゃべりをしていました。
│同じ商圏の同じネッツ店でも、お客様のウケと社員の行動は全く違いました。

│「アリとキリギリス」という話がありますよね。
│今日、それぞれがやっているネッツ店へ行ったような気がします。〈笑)

└────────────────────────────────

ちなみに、Yさんは大手金融会社で支店長をされている。
現場に対する観察眼は大変に鋭く、評価も非常に的を得ている。
「アリとキリギリス」の引用に至っては、もはや心憎い。(笑)

同じ商圏、同じ看板、同じ店構え、同じ品揃え、同じ販売価格でありながら、なぜ新ネッツ店は繁盛し、元祖ネッツ店は閑古鳥が鳴いているのだろうか?

その本質的な答えはYさんが既に述べておられる。
新ネッツ店を率いているのがアリであるのに対し、元祖ネッツ店を率いているのはキリギリスだからだ。

日々無為に過ごしているキリギリスは、お客様に対して、「お店に(改めて)行く理由」を提供していない。
お客様が、変わり映えのしない、怠惰感が漂うキリギリスの店に(改めて)訪れることはあり得ない。

一方、自らの仕事の中心にお客様を置き、そのお客様の目に叶うよう自らを積極的に変革せしめているアリは、お客様に対して、「お店に(改めて)行く理由」を提供している。
お客様が、入り易く、居心地の良いアリのお店に大挙して訪れるのは自然だ。

ちなみに、「お店に(改めて)行く理由」は、自らのリソースにおいて、お客様の目に叶うものでありさえすれば、内容はさほど重要ではない。
しかしながら、それは体と脳の両方に汗をかいた結晶でなければならない。
この点からも、アリの方が「お店に行く理由」を作るのに向いている。

どんな業界であれ、お店で働く人はアリを志向した方が良さそうだ。



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